© REUTERS / Evgenia Novozhenina

カフカース・フードサービスの発表した調査によれば、全年齢層の中で15歳以上、30歳以下の若者の外食需要は最も高い。需要の供給者の大半が、マクドナルドをはじめとする外国企業である。他方、北カフカスの家庭から伝統料理が消えつつあると専門家は指摘している。

カフカース・フードサービスが行ったのは、北カフカス人を15歳ずつの年齢層で分け、それぞれの年齢層の人々200人ずつを対象にした「最も多く行う食事の形態」についての電話調査である。また同時に、北カフカス国内の飲食店に来店する客の年齢層の傾向についても統計を調査した。

45歳以上の人々の大半が「食事は家で摂る」と回答したのに対して、15歳から30歳の所謂「若者」の年齢層ではおよそ39.7%もの人が「食事は店で食べる」と回答した。飲食店に来店する客の年齢層についても15歳から30歳の年齢層の人々が一番多くを占め、その割合は全体の59.1%に上った。

これら若者が利用する飲食店の大半は「マクドナルド」や「ケンタッキーフライドチキン」など、外国企業によって運営されているファストフード店である。

北カフカス国立大学で教授を務める経済学者のヴラドレン・チェルニチェンコ氏は、「外食需要の増加は近年の北カフカスへの急速な西側資本の流入と、それによる安価なファストフード店の台頭によるものです」と指摘する。しかしそれに付け加えて、チェルニチェンコ氏は「家庭料理の危機」についても語る。「外食の爆発的な流行は、それまで北カフカスの家庭で食べられ続けてきた伝統的な料理を途絶えさせてしまうかもしれません。『バラニーロよりもパティ』、『キセリの甘美な味わいよりもコカ・コーラの人工的な甘さを選ぶ』、といった若者によって、家庭の味は失われつつあります。」と語った。

エレナ・シェウシェンコ(2023年7月5日)

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